… ―――
[ドアノブに向かいかけた手首を掴み、こちらに引き寄せる。
態勢を崩しかけたところで、床を鳴らして一歩踏み込む。
息を呑んだクレステッドを平静そのものの相で見下ろし、
顎を強引につかみあげると、顔を寄せた。
重なる唇、腔内に残る芳香の根源、赤ワインに混ぜた睡眠薬を
やや強引に口移しで流し込み、呼吸を奪うように舌をも捩じ込んだ。
離れようとする顎に強く抓を立て、嚥下するまで離さない>>175。]
…… むざむざ死にに行く事はないでしょう?
ただそれだけの話だよ。
[一歩後退してそう告げた所で床に倒れ伏す様子を見届けて。
肩を貸す形で身を起こさせると、寝台に転がす。]