[直後、エレオノーレの斜め後ろで羽毛のような大粒の雪が吹き荒れた。
その中から飛び出してくるのは、凍てつく冷気を纏った真白いライオン。
術者はひらりとその背に飛び乗って、クレステッドを指し示す]
リエーフ、氷漬けにしてやって!
[命令に応じてライオンが跳躍し、踊り子目掛けて跳びかかった。
真正面から、その舞いを妨げるべく!
振り下ろす鋭い鉤爪のついた前足は、引き裂いた者を凍結させる。
掠めた程度なら致命傷にはなるまいが、凍傷は免れまい。
同時に、その無鉄砲すぎる突進は、自らの身を無防備にするのだけれど*]