― 霊王の領域 ―
……さて。
それじゃ、そろそろ戻らないとね。
いつまでもここにいると、俺たちはともかくきみたちにはあんまり良くない。
[休息と、それぞれの想いのやり取りと。
それらが一段落した頃を見計らい、声をかける]
『そうね……神代の気に晒され過ぎると、神秘を呼び込みやすくなって……トラブルに巻き込まれやすくなるから。
……自分から手遅れになった子もいるけど』
……あのね。
[ぽそ、と付け加えられた部分に僅かに眉を寄せるものの、ティアナは知らぬ振りで力を集める。
薔薇色の光が周囲にふわ、ふわりと舞い散った]