― コックピット ―
[レーザー砲の衝撃と反動の大きな揺れに、
ぐらりと、小柄な身体がバランスを失いかける。
コックピット勤務のドロイド数体も暴走化している。
2、3体はレーザーソードで頸部を狙って倒したが、
最後の一体に、一瞬の隙をつくように
斜めから重さでタックルのように押し倒され。
拍子に、ホログラム・スクリーンの角が頬を掠めた。
パッと、紅い飛沫が、視界を過る。
ぬるり、頬をしたたる生温かな液体の感触。
鼻腔を擽る、甘やかな血の薫りに。
ゾワリ…脳内で蠢く感覚。
]