― 街中・広場 ―
[ いつまでも変わらないものなどないと、
少し前、誰かさんに告げたとおりに
続いている関係性すら変容は免れない。
養父か、それとも侍従長にでも言われたのだったか
目上の人間には丁寧な言葉遣いをと求められてから
嘗ての言葉遣いが彼>>167相手に出ることはなかった。
それでも変わらず接してくれる
彼ことウェルシュ王子のことは好ましく思っていた。
子どものような純な笑顔のひとつを切り取っても。 ]
そうですねえ、機会が合えば。
ふふ、彼女の歌声なら遠くまででも届くでしょう?
庭園ででも拝聴させて頂こうかな。
[ 歳の頃が近くとも、
そのまま絵画として飾ることもできそうな
輝くような笑顔を浮かべることは画家には出来ない。
描くものとしての憧れ。
好ましさの大半はその感情ひとつで出来ている。 ]