―南側戦場―[弾かれたナイフの先は、此方も追わない>>178。寧ろ払われることを想定しての一投だった。注目を此方に向ける為――…これ以上、ディークの好き勝手をさせぬ為に。抜刀を目視すれば、此方も銃剣を引き抜く。馬の速度は落とさない。距離は一息する間に、幅を縮める。本来、師の得手は銃である。だが――…彼が士官学校時代、ド器用と呼ばれる程に全ての武器に精通していたことも、弟子はよーく知っている]