[ひたりと狙う。無心になる。
その一瞬、なんだかひどく懐かしいような心地になった。
こうして共に的を狙った男がいた───]
…ダーフィト・カディーネ…
、か…?
[クロイツとの会話の折に出た名>>3:31が唇を零れ落ちる。
ひょっとしたら、彼なのか。まさか。
思いが僅かに銃口の先をぶれさせた。狙いは僅かに逸れる。
お返しとばかりに放たれた銃、それが右の頬を掠めた。
痛みに息をつめて、狙い逸れたことに苦く歯を食い縛る。
───…心には、先に崩れた金の髪の面影がある]