[オークらの後ろに控える巨人はといえば、戦いが始まったのを察知して、大気がひび割れるほどの咆哮を上げた。引きずっていた攻城塔の綱から手を放し、手近に歩いているゴブリンを数匹まとめて掴み上げる。巨人の腕力で放り投げられたゴブリンは、みごとな放物線を描き、接近してくる敵軍のあたりへと土煙を立てて落下した。]