― 回想・怪物退治奇譚 ―
[まるで戦支度のような大軍で向かった先は森の中。
わたしが白狼騎士団に赴任して間もない頃である]
…怪物退治?
[それなりに場数を踏んできたが、怪物退治に駆り出されるのは初めてである。ただ、この辺り一帯を荒らしているという報告を聞けば、警護を担う騎士団としては看過することはできないのだろう。
入念に準備を行い、出陣の日を迎える。
わたしを含め、ほとんどが半信半疑だった今回の任務。果たして、怪物なんて実在するのかどうか。
しかし、実際にそれを目の当たりにして…───わたしたちは、愕然とする]