[ その後も、勇者に対するアルフレッドの辛辣な態度は相変わらずだったが、「お前はバカか?」と文句をつけながらも、クロートの行動を邪魔する事ももなく、王国軍との合流を再び勧めることもなくなって...やがて、聖魔剣が徐々に輝きを増していると感じられるようになった頃、アルフレッドは一人、一行から離れて姿を消した。
なんの説明もしないままの単独行動だったから、愛想尽かしと思われても仕方なかったが ]
『護身用に持っていけ。無茶はほどほどにしろ』
[ 短い書き置きと共に、カヤの枕元に残された、聖なる護りの術をかけられた聖王家伝来の短剣が、絆は切れてはいない事を伝えはしたか ]