―回想・ダンスホール―
いやあ、今更改めて畏まるのもさぁ
他人行儀で変な感じしたから
[>>176豪華なシャンデリアの下ぬ広がるは、飴色の床、
奥にはとびきり立派なグランドピアノ。
レコードが奏でる曲、それを彼が時折口ずさんでいた事を知れていたなら、もっと早く意を決してたのだろうけども。]
やぁ可愛い人。
本当に夢じゃないなら、私の頬を抓ってくれないか。
[>>177などと詩集の一節を冗談として口にしつつ。
随分と上達した足取りや身のこなしに、自然と笑みが芽吹いた。]
もう疲れちゃった?
[立て続けて舞わされる事もあり、余力たっぷりに>>178。
しかし手を取り合った侭足を止めてしまえば、ごく近い状態であり。]