『不覚を取りましたが、必ず戻り、汚名返上いたします』[腕の上でワタリガラスが言葉をさえずる。預かった言葉を伝え終えてキョキョと鳴くその小さな鳥を、馬車の中に下ろしてやった。] エトヴァルトだな? 危地を脱したか。さすがは俺が見込んだ男。 それでなくてはな。[歩き回る鴉の様子に目を細め、不意に何かを思いついた顔になる。]