[ 皇気宿した黄玉の輝きは、潜む魔を暴き、退ける。
その伝承を証明するかのように、龍牙に切り裂かれた雲が、瞬時霧散して、その向こうに隠れた深い紫の影を暴き出す。
そして、同時に、背後から放たれる六連射>>155 ]
オォォン...!
[ 蠢く影は、未だぼんやりと朧に霞んでいたが、身を曝された事を怒るように、低い唸りをあげ、更に飛来した弾丸をその身にうけてのたうった。
その唸りに応じるように、周囲にまだ残る雲から、鋭い刃のように尖った灰色の雹が降り注ぐ ]
邪魔くせえっ!
[ オズワルドは、その雹を避けることなく、縦横に槍を揮って、打ち払いながら、ずかずかと前に進む。
払いきれない雹は、その身を打ったが、硬い音と共に、全てが、石の如き龍の表皮に弾かれて地に落ちた ]