― 中庭 ―
[以前に窓越しに中庭を見た際、ふと思いついて。
わざわざ一度個室に戻って持ってきたのは愛用の弓。
おあつらえ向きに設置されているカカシに目標を定めると、
距離をとって、周囲に人が居ないか安全を確認して。
ゆっくりと弓を引き絞り――。]
…ていっ!
[弦から指を離せば、放たれた矢はカカシの脳天に突き刺さった。]
よし、腕は鈍ってないみたい。
[そのまま、勝手にカカシを的にしてることを咎められなければ、
引き続き練習に集中するつもりで。
もしも誰かに話しかけられたなら、そちらの相手をしただろう。]