[クララの顔を見て手元にある一冊の本の事を思い出した。アルビンは半ば冗談のつもりでクララに頼んだ。]思いかけず手に入れた本があるんだけどよ、各地方の知識が纏められた本なんだけど此れがつまんねー内容でさ。お客さんの評判に悪いんだ。でも後学にはなるんじゃねえの。この村の図書館の方で買い取ってくれないか?[執筆者はニコラスっていう此れも無名なんだけど…、と其処まで話してニコラスを見る。そういえば作家さんと同じ名前ですねえ、とニコラスがその作者だとは思わずに呑気にお喋りを続けている。]