― 回想・空の上 ―
あれ?
なんだろう、あの人。
[顔が見分けられる距離まで来たら、相手はやたらと驚いているようで。思わずじっと見つめ返してしまった。
心の奥がざわざわとして、ゴクリと息を飲み込んだ]
……でも、敵だよね。
ここら辺まで出張ってきてるって、報告しなきゃ!
[一定の距離を開けて、どのくらい見合っただろうか。
相手から手を出してこなければ手を出してはいけないと、それは声をかけることも含まれると自分を制して。
(コン兄)
その呼び名はまだ奥深くに眠ったまま。
もやもやした気分を抱えて帰投の途についた*]