[澄み渡る高い空。昇りゆく太陽の上から、飛んでくるものがある。>>164太陽の中から生まれ出るように、小さな黒い点が次第に色形を備えていく。最初は意思だった。止める、という意思。次に届くのは声。そして、淡く輝く矢。] 来たか。 そうか、来たか。[飛来する矢を目の前で掴んだ。喜色を浮かべて立ち上がる。矢を握る手から薄く煙が立ったが、構わず鏃を握りつぶした。]