[語る声のトーンは、ひどく抑えられたもので。彼が、こことは違う場所を覗き込んでいるのがわかる](――……元通りの、一握りの……)(―――こわした猛禽の……鷲の国)(あまい果実の実る島――……)――砕けた破片、そのひとつが。懐かしく愛おしい、恋しい輝きを放っていた。―――……錆や汚泥をも取り込みながら、紡ぎあげられた鎖]