―――ッ、[咆哮>>176にはっとして、そちらを見る。だけど、既に遅くて、緑の獣に押さえつけられる。左目に弾が一発当たっていたのか。百合の花が咲いている。狼狽した。無邪気な少女の姿は忘れねばならない。今、目の前にいるのは、毛皮を被った獣であると。牙を剥かれれば、咄嗟に首を横に避けるけれど。身体が逃げられるわけではないから肩口には噛みつかれたかもしれない。もしかしたら、反射が遅れて喉元に噛みつかれたかもしれない。*]