[たちのぼる馥郁たる香りを交えた湯気を透かして、マルティリウヌスフェルマリオスを見上げた。] ── 盲目の天使の矢よ、 いと優しく射抜け。[主より借りたのは最強の氷さえも溶かす魔法 ── 魅了術《チャーム》だった。]