[白い猫は、「人狼」だったタイガの時と同様に、
『よって、宇宙連邦 防疫隔離規定第3771条により
貴方の身柄は……』とは、ハダリーには告げない。
白い猫は知っている。
”ハダリー”が「人狼」であることを。
ただじっと、何かを観察するかのように、
ハダリーとダーフィトの行動を見守る]
……………。
[伝え終えれば、ダーフィトの傍らに戻り。
寄り添うように、白い毛のぬくもりを寄せた。
碧い瞳から、ぽろりぽろりと涙が零れる。
ちりん、ちりん…鈴の音はあまりに無力すぎて、
ただ哀し気な囁きのように溶けていく]