[確証をもてたわけでもない、けれども違和感の正体の答えに、そして通信で話したジークムントの言葉がさすもの、そうと判ずるべき材料はいくらでもある。再開の形が違ったものならば、もっと過去を懐かしみ分かち合うこともできたのだろうが…、そうは言えない立場に…、互いに立つ位置はいまはそれを許される状況にない。それをなしているのがこの戦争ならば……、それを終結へとむけることが一番の近道とも言える。親友《ファミーユ》の名を今はまだ呼ばない。互いに今は、敵として、討つべき相手としてその位置に立つ身であるから]