― 湖畔 ― ああ、楽しく生きているうちは、生きながらにして朽ち果てたような精神にならずにすむ。それに中庸を生きたいならばそれぐらいがちょうどいいものだしね。[自分なりに心掛けているということだ。] あとはきりはなせない義理や人情とどう付き合っていくかというものだね。 それを踏みつけにしては、いずれ手痛いしっぺ返しをうけることになる。[それは人を形成している国にもいえること。今は勢いがある国だろうが、歴史を誇る国だろうが、結局行き着くのはそこなのだ。とは修練者の持論である。]