[個々で動くよりも隊列を保ってじりじりと距離を取りたい。
が、追随兵が放つ矢も精度を欠き空しく叩き落される。
読みきれずに囲い込まれる者も出始めた――]
東に報せを。
中央が突破口を拓いてくれるまで、何とか持ち堪える。
[倍数を揃えはしたが道中で数名が欠け、それでなくとも、
弓騎兵隊は白兵に持ち込まれれば不利の一言でしかない。
複数で削りにかかれば時間をかけても落とせるだろう、
だが彼らの練度はそれを易々と許しはしまい。
1騎落とすより早く、何人が落とされるか。
正規軍の防具を備えた生粋の騎士らと渡り合えば時間の問題と、
弓騎兵隊の残り部隊へと援軍を寄越すよう伝令を走らせた。
ディーンやマーティらへは―――伝えるまい。中央の要だ。
彼らに刃向けさせぬのが役目と、馬を操る。//]