[手を振り、別れると足はそのまま広場のベンチへ腰かけていたフィオンへと向いたであろう。]オルくん。こんちは。王が代わる言うんにこんなところで油売ってはるなんて呑気やなあ自分。[リーゼロッテにも先ほどの若い将校にも聞かないような強い口調でそう言い放って隣へ座る。男はこのフィオン・オルブライトという男が嫌いだった。何が原因で嫌悪感を抱いたのか、今となっては明確に覚えてはいないが。自分のことは棚に上げていけしゃあしゃあとそう切り出したのだった。]