(あ、車内販売…。)聖前――、こっち。[>>128前方からやってくる車内販売に気が付けば。そのまま視線は通路に立ったままの聖前に移り、「そこにいると邪魔になる」とは続けずに、ほぼ無意識に彼へと手を伸ばす。通路に立ったままだと邪魔だろうと言う口実でもって、彼を自分に引き寄せて。あわよくば自分の膝の上に載せようという算段を瞬時に叩きだした結果はどうだったか。]