……コクーンまでの道行きに、 両手に花がほしいから…ではないことだけは、 確実そうね…?[彼の目的は分からない。時間稼ぎのようにそんなことを口にしながら。とにかく、ヴィクトリアを逃がさなくては――…。と考える。彼がそれを許すとは、とても思えなかったけれど。思考が“誰か”を守ることにむけば、少しだけ呼吸が楽になった。“わたし”自身の命は、いつだって一番軽かった。自分自身を守らなくてはいけないと、考えたことはないから>>5:87]