人狼物語−薔薇の下国

13 Chant 〜あなたを失い死を知った〜 SIDE:B


情報将校 ミヒャエル

ルームメイトがよく昼寝をしていた木陰は、
あの大きな木は。

生徒会役員の旧友たちが椅子とテーブルを並べてお茶会を開いた木の下は、あの辺りだっただろうか。

そう思いながら視線を向けた先に、人垣――兵士の輪ができていた。
彼らが洟を啜り、涙声で呼ぶ人の名前は耳に入ってくるのに、それがどういう意味なのかは、よく分からない。

夢の中でみたように、どこか遠く現実感のない光景を呆然として見つめていた。*

(182) 2013/06/21(Fri) 20:15:25

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