[更に高くへ翔け上がり、魔神へ想いと剣をぶつける勇者>>168から、魔王は視線を外す。
勇者の仲間の援護、更には配下の細やかな助力もあり、既に勝負は決したと判断してのことであった。
魔王が為すのは、自らが起こした力の嵐への対処]
後始末も出来ぬ王と評されるのも詰まらぬのでな。
[なんのことはない、力が吹き荒れ被害を出すより先に、一所にまとめ上げ抑えつけるだけのこと。
その力の塊を如何に用いるかは決めてはいなかったが]
あれは――……放っておいてもどうにかなるであろうな。
[魔神を身を両断した勇者の背からは翼が消え、彼の身は落下を始めた>>170。
魔王は興味をなくした風にその場を退くが――直後に生まれた空気の足場>>175が、予言通り勇者の身を受け止めていることだろう*]