なんで俺の親はこんな島に住み続けることに拘るのかと思ったけど、ああ、そういうことだったんだって。…気づいたのは本当に最近なんだ。親が亡くなって無かったら、今も気づいてなかったかも…。[最後のほうは囁きに近かった。話し終えると「聞いてくれてありがとう。」とペーターに微笑んだ。ペーターがどう思ったかはわからないが、今日話しておきたくなったのだ。子供の頃の自分と似ているペーターに。しかし、ペーターは自分より賢いから、何かを失わずとも気づいてくれると信じていた。]