[状況確認の折のこと。
“偶然”近くまで行っていたというナネッテの言葉には、自身も偶然第一エリアにいたものだから、不自然を感じることはない。]
影はその人狼だけ……か。
[ぼんやりと見た、ということだが、もし仮にナネッテの見たままの光景だとしたら、
襲われた人は――人狼を返り討ちにして、もう逃げていた?
逃げたのだとしたら、何処にいったのだろう。
人狼を倒したのはいいが、炎から避難してどこかに行った?
あるいは、倒しきれたか分からずに、恐ろしくて逃げた?
すべて想像だが、もし怪我でもしてどこかで動けなくなっているとしたら――…
そのようなことをつらつらと考えつつも、やはり情報が足りな過ぎて、メイン・サロンに行って話を聞いてからかな、と結論づける。]