― 北部山岳地帯 ―[指揮車のハッチから戦場を双眼鏡で覗いていた老将は、むうと唸る。] 消耗戦だな。[相手に頭が戻ってきた、となれば戦術上の有利は無い。数の上では相手が圧倒的に有利なのは変わらぬこと。おまけに、相手の総大将らしきものが空に高みに現れたとくる。] 潮時だぞ、小僧。 やみくもに押しても届きはすまい。 勢いと根性だけで戦はできぬぞ。[不機嫌に言って、配下の戦車に撤退を促す信号弾を用意させた*]