人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


ウルケル海軍中尉 シロウ

-15年前/オルヴァルにて-

[オルヴァルの戦において、男がした事は医者としての働きの方が多かった。
足りない知識は、ただ必死に覚えた。
戦い方も、船についても。
そして、戦う者の覚悟も。

タクマが艦長を務める艦が引き際を誤り、危機に陥った際。
もう無理だろう、と、男は思った。
その情報が入ってきても、助けに行くのは無理だと思った。
救援に向かうには、他艦の危険を伴う。下手をすると被害が甚大になる。
誰だって、その艦を捨て去ると思った。

だが、男が見たのは、救援へ向かう自軍だった。
そして――タクマの指揮する艦を援護し、一艦の轟沈もなく、生還したのだ。

この救援は、無謀ではなかったのだろう。
助けられる、戦い抜けると、“判断”した上での行動だと、男が理解するのは、作戦の成功が伝えられた際だった。]

(181) 2015/11/03(Tue) 11:32:07

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