[ディーターに対してもそうだ。
あの時――遠征先でリーザに語りかけていた時>>0:263、背後からの不意打ちから護ってくれたのは、恐らくディーターなのだろう>>80。
聞き慣れた友人の声だ。
戦場であっても聞き間違える事はない筈。
だから、助けてくれてありがとうと、何度も言おうと思っていた。
しかし、戦場は激化の一途を辿り、会えないままに時間ばかりが過ぎ――
次に会ったのは、ディーターが片腕を失った後。
…………。
かける言葉が見つからないまま、ディーターは酒に溺れていき、礼を言うどころではなくなってしまった]