人狼物語−薔薇の下国

184 吸血鬼の共存試験


息女 アイリ

[微かな呻きに視線を走らせれば、骨の砕けた脚でなお立ち上がろうとするディークの姿>>152]


 ――分かるでしょう、止められないのよ!

 私も、彼も、自分の意志では止められないの…!


[彼を眼前で再び傷付けた相手の言動には、苛立ちが募るばかり。
けれど――目の前の人物は、一度は自分を庇うような真似をしてみせた相手でもある。
手を離す素振りもないのを見てとれば、堪らず叫ぶ>>173]

 封じるつもりなら、武器なり何なり使えばいいでしょう!?
 だから、早く手を離して…っ!

[迸りかけた魔力は、握り込む掌に反発するかのように逆流し、体内を巡る。掌に伝えるのは、ひやりと凍みる感触のみ]

(181) 2014/05/03(Sat) 01:30:52

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