[ヒュオオォォ…。岩肌の通路に入ると風の巻く音が耳障りだ。一体どこに繋がっているのか…。突然首を絞められたように息苦しくなる。]ガッ、ハッ…ッ!くっ、苦しい…っ。なぜ?誰も居ないハズなのに…。[絞め付ける何かから逃れようと必死に腕を振り回してみても、当たるのは冷たい岩肌だけ。]ダメ!この通路は何かおかし…っ。[振り向き、元来た道へ戻ろうとする。冷たい壁に爪を立て必死に藻掻いたが、足は重くて数歩も歩けず、力なく通路に倒れ込む。]嘘…ここで終るの?