― セミヨン川南岸 ―[突きだした一撃を受け止めるのは鋼の刀身。胴体に衝撃を加えて態勢を崩すという目論見は外れ、異種の競り合いの態となる。僅かなりとも相手を押し下げるが叶ったは、異界の血と、それが齎した魔鎌の力故の事] ……っ![拮抗の時間はさほどでもなく、黒が引く事で競り合いは外れる。それを追って踏み込まんとした、その先を制するように声>>145が響いた。ぴたり、と。それまで留まる事をほとんどしなかった娘の動きが止まる。ふる、と何かを振り払うように軽く、首が振られた]