― 外へ出て ―
[服を着替えて宿の外に出た。現場に向かおうと歩き出した足が止まる。]
(あいつ、大丈夫か…?)
[昨日別れてから今日はまだ会っていないジムゾンの事を思い出したためだった。
オットーとヨアヒムが手分けして村中に知らせて回ってるらしいが、果たして教会はどうだろう。
村役場の次に大事な施設でもあるから、もう報告は入ってるような気もするが。
今から行っても、行き違いになる可能性も高い。けれど一度浮かんだ不安は消えることはなく。]
顔を見るだけだ…、見りゃ安心する。
[どこか言い訳がましい独り言を呟いて、教会の方角へ走り出した。]