― 水軍旗艦『八幡』・甲板 ―[海老三昧の賑やかさはしばし続く。食事を終え、後片付けを船員に託した後は、霧の様子を観察していた]ふむ、少しは薄くなったようだな。[未だ晴れぬ霧の奥。『ヴィルベルヴィント』の姿は多少見やすくなった。その他の艦を確認するが、今だ視認出来ない艦がいくつかある]よもや……逸れたか?[霧で確認出来ないだけなのかが判別出来ず、首を傾げた。兄ならば既に状況確認に動いているだろう、と船縁から離れようとして]