……… そこまでお前に想ってもらえるのなら、
そいつ…ユリウスも幸せだろうな。
[戦場では、人間が毎日のように死ぬ。
その中のどれだけが、死して尚想ってもらえているのだろう。
――もし自分が死んだとして。
誰かに想ってもらうことは、できたのだろうか。]
あー…、あまり気にするな。
辛い事を思い出させてしまってすまん、話してくれてありがとう。
[戦地でも稀にあったことで、
男の表情には戸惑いこそ浮かんでいるものの、
そこに非難の勘定など微塵もない。
左手を伸ばしてそっと彼の頭を撫でた後、
手早く食べ終えていた料理の皿を片付けるため、席を立った*]