[顎に触れていた指先を持ち上げて、その唇に自身のそれを重ねる。抵抗をほぼ許さない、さながら貪るような口づけ。同時に先程口に含んだ酒を彼女の口にも含ませる。魔族にとってはただの強い酒にすぎないが、天使が口にすればたとえそれが微量であってもたちまち強い酩酊状態になるという魔酒。このまま、彼女がおとなしくなりさえすれば枷をつけて拘束することなく天獄の泉へ連れて行くことにしよう]**