……あれは……。[一方は、主君と仰ぐ者。もう一方には……微かに、覚えがある。未だ少年の時分に幾度か見かける機会もあったか。漂う空気の厳しさは、次に起こり得る事態を容易く予想させて] ……アルブレヒト様![お守りしなければ、と。そんな思いから、そちらへ向けて駆けだそうとする。その眼前に、立ちはだかった者がいた]