[だから…最期に、私の我儘を、聞いてくれる? 私が貴女を赦してもいいですか。霞かける視界に映る、藍玉を見上げて、瞳で問いかける。] ( ナネッテおねえちゃん…… )[それから、残る左手の指先をナネッテに伸ばそうとする….その目元の傷跡に。いつも、泣いているように見えていた藍玉の近くに。もしかしたら、少しだけ擡げるのが、精一杯だったかもしれないけれど。その手は彼女に触れえただろうか。]