『キュー、キューィ』[ 何れ程の時間が経ってからか、ガートルードに寄り添うようにうずくまっていたヤクモが、鳴き声をあげ、すり、と頭を、横たわるディークに擦り寄せる ]......[ その頭を撫でるように、ゆっくりとディークの腕が動いたのはガートルードの目にも見えただろう。触れれば、冷えきっていた体は、まだ低い体温ながらも明らかに血の通った温度に回復しつつあり、目覚めが近いことは見てとれる ]