―は…。
[やがてワルツは終わりを迎え。
呼吸を整えながら、そのままの姿勢で暫しレコードの奏でるオーケストラの余韻を味わう。
上手く踊れただろうか。
少なくとも、あの時よりは出来ていると思うけれど。]
ソマーリュ。
誘ってくれてありがとう。
[するりと握っていた手を離し、彼の背中に手を回す。
拒まれなければ、身体の距離を埋めるようにしっかりと抱きついて。
触れる体温、感じる彼の鼓動。
このまま一つになってしまえばいいのになどと考えながら。]
―…本当に、ありがとう。
[誘ってくれた事を感謝するのは、今この時の事だけではない。**]