─回想・ガートルード─
[ 風の内戦の最中。
余りにも多くの血を、死を目の当たりにして
遂には僕の中に潜むガルーの遺伝子が暴発し、
友をその手に掛けてしまった>>2:213。
当時の僕を覚えていたのなら、アースガルド在住時から
銀羊号に居た時までさぞ死んだ目をしていただろう。
僕は彼女のことをエレンと呼んだ>>3:203。
アースガルドの将軍・ガートルードでは無く、
僕を助けてくれた恩人である一人の女性として。
しかし、彼女はエレンでありガートルードだった。
当たり前のことなのだが、この現実は銀羊号亡命生活
最初の方は想像以上に複雑に感じられた。
──アースガルドという国が、戦争が嫌だった。
多くの血が流れる戦地は、多くの負の感情を自然と
見聞きしてしまう。
大量の新鮮な血は、体内のガルー細胞を活性化させる。
──彼女も、そうだったように>>88。]