人狼物語−薔薇の下国

489 グラムワーグ・サーガ4


天軍指揮官 ナネッテ

― ローバンス ―

[その街には、どれ程の人が残っていたであろうか。
 目先の利く者はとうに逃げていたかも知れぬし、
 地下に潜りじっとしていた者もあったであろう。
 そうした人々は、その賢明さによって自らの命を救った。

 だが愚かにも、もしくはいじらしくも街に残り、
 その中にあっても外を出歩いていた者、
 天使は軍以外を襲わないのだと高を括りはじめていた者、
 そのような人々は愚かしさのつけを払うことになる。

 天使が舞い降りて、人々を殺すことはなかった。
 その点に於いては、
 当初の襲撃の如き凄惨さには及ばなかったと言っていい。


 ────けれど。

 伝統ある建物は降り注ぐ輝きにより打ち壊され、
 地上に上がった炎はいくつもの悲劇を巻き起こした。]

(178) 2017/11/09(Thu) 23:45:16

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