― モーザック砦・演習場 ―
[演習場へと入れば、”目当て”が現れるのも時間の問題か。
無論現れずば、死体と屍兵が増えていくばかりである。]
「ひ…!やめろ!!」
[事実、幾つかの場所では「出来立て」の屍兵と兵の無残な戦いが起きていた。砦には聖水の用意もある>>157
故に被害が広がりすぎるということはなかったが、それでも砦の外の魔軍の侵攻まで始まってきてしまえば、未だ砦に戦火至らずとはいえ、兵らの浮足立つも無理はなかった。]
──── 飽きたな。
[いい加減、雑魚で遊ぶのも飽きた。
魔は手近な負傷兵へと手を伸ばす。
逃げようと足掻いた兵は、空しく魔の手に捕らえられた。]