・・・そうか。
[はっきり敷かれた大きな溝。会いたくなかった>>170の一言で、アイリの胸の中に締め付けられる何かを感じた、
反対に彼の胸の中では小動物が激しく蠢いているようだが、それに気づきながらも突っ込むようなアイリでは無い]
言い争う気は無い。約束として来ただけだ・・・
この一件が終わればすぐにでも要塞に戻らねばいけなくなるしな。
[アイリも負けてはいない。辛い気持ちになりながらも約束だからと自分の本心は伝えられない。
お茶を手に取ると落ち着かせるように口に含む。婚姻の関わる手前、さすがに小細工などアイリも考えない。
彼の正直に向き合う姿勢はアイリにとっては肩を落とすだけだった、お茶を飲んだ後で溜息を吐き、どうしようも無く詰まる空気にそっと視線を外した。*]