(>>176)
はぁ。
…半分も、ですか?
[あまりに正面から認められてしまったので、二の句が告げなかった。どうやら冗談だったらしいとわかるが、それでも半分か。喫煙習慣のない自分にはよくわからない。然し乍ら、こういった飄々と掴み所ないところは、故意犯というより、この男の持ち味なのだろう、という事は理解出来てきた気がした。]
士官校の頃はカリキュラムが分刻みでしたから。それを思うと今はまだ楽だとは思いますが。
宿泊所では食事の時間は決まっておりますから、食べそびれませんように。
[と注意ひとつつけたし。]
記者のお仕事は、もう長いのですか。
[早起きは苦手か、と聞いたその問に、何だか珍しいものを見るような目で見られた気がする。コホン、と咳払いをすると、]
では、わたしは上官に報告がありますので失礼します。何かありましたら、フレデリカ二等兵もおりますのでそちらに。
[珍しく聞き分けのいい乗客だ(>>175)、とユーリエを見送り、オズワルドに向け敬礼すると、操舵室へと足を進めた。]**